$BC=a, CA=b, AB=c$ とおく.条件より $c=b+1$ (または $b=c+1$ )であるが,対称性から $c=b+1$ としても一般性を失わない.
$\angle A = 120^\circ$ であるため,余弦定理より以下の式が成り立つ.
$$a^2 = b^2 + c^2 - 2bc \cos(120^\circ)$$
$$a^2 = b^2 + (b+1)^2 + b(b+1)$$
$$a^2 = 3b^2 + 3b + 1$$
この式の両辺を $4$ 倍して平方完成を行う.
$$4a^2 = 12b^2 + 12b + 4$$
$$(2a)^2 - 3(2b+1)^2 = 1$$
ここで,$X = 2a$,$Y = 2b+1$ とおくと,方程式 $X^2 - 3Y^2 = 1$ が得られる.
この方程式はペル方程式と呼ばれる.(補足参照) 基本解は $(X, Y) = (2, 1)$ であるが,このとき $a=1, b=0, c=1$ となり三角形が退化するため不適である.
ペル方程式の一般解は,自然数 $k$ を用いて以下の形で表される.
$$X_k + Y_k\sqrt{3} = (2+\sqrt{3})^k$$
$X_k$ が偶数 $2a$ ,$Y_k$ が奇数 $2b+1$ となるのは $k$ が奇数のときのみである.したがって,奇数番目の解 $k = 2m-1$ ( $m$ は自然数)を考える.
解となる $a$ の値を小さい方から順に $a_{m}$ とすると,ペル方程式の解の性質から,数列 $a_{m}$ において以下の漸化式が成り立つ.
$$a_{m+1}= 14a_{m} - a_{m-1}$$
順に計算すると以下のようになる.
求める値は $5$ 番目の三角形における辺 $BC$ の長さなので, $\mathbf{489061}$ である.
※補足 (ペル方程式について)
$d$ を平方数でない正の整数とするとき,以下の形で表されるディオファントス方程式をペル方程式と呼ぶ.
$$x^2 - d y^2 = 1$$
この方程式は常に正の整数解 $(x, y)$ を持つことが知られており,そのうち $x + y \sqrt{d}$ を最小にする解 $(x_1, y_1)$ を基本解と呼ぶ.すべての正の整数解 $(x_n, y_n)$ は,基本解を用いて次のように表される.
$$x_n + y_n \sqrt{d} = (x_1 + y_1 \sqrt{d})^n \quad (n = 1, 2, \dots)$$
また,右辺が $-1$ である次の方程式についても,解が存在する場合は同様の構造を持つ.
$$x^2 - d y^2 = -1$$
また,これらは平方根 $\sqrt{d}$ の連分数展開を利用することで,効率的に基本解を求めることが可能である.
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