[E] Centrosymmetry

halphy 自動ジャッジ 難易度: 数学 > 大学数学
2020年8月30日18:00 正解数: 2 / 解答数: 4 (正答率: 50%) ギブアップ不可
KOH-MC
この問題はコンテスト「KOH Mathematical Contest #3」の問題です。

正答

1 3 4 2 E' A J C O O J A J C J
1 4 9 1 2 5 4 2 2 5

解説

(1) 実際に計算すると分かるように,$J'$ を右からかけると行列の成分が縦の直線を軸に折り返される。よって $X$ の $(i,j)$ 成分と $XJ'$ の $(i, 5-j)$ 成分は一致する。また,$J'$ を左からかけると行列の成分が横の直線を軸に折り返されるから $X$ の $(i,j)$ 成分と $J'X$ の $(5-i, j)$ 成分は一致する。よって,特に $X$ の $(1,2)$ 成分と $XJ'$ の $(1,3)$ 成分,$J'X$ の $(4,2)$ 成分が一致する。以上より,$X$ の $(i, j)$ 成分と $J'XJ'$ の $(5-i, 5-j)$ 成分はつねに一致するから,$X=J'XJ'$ であることは $X$ が点対称行列であることと同値である。これは一般の $n\times n$ 行列に対しても成り立つ。

(2) 行列 $J$ は $J^2=E$ を満たす。行列の積はブロック単位で行えることに注意すると

$$
Q^{\rm T} Q=\frac{1}{2}\begin{pmatrix} E & J\\ -J & E \end{pmatrix}\begin{pmatrix} E & -J\\ J & E \end{pmatrix}=\begin{pmatrix} E & O\\ O & E \end{pmatrix}=E'
$$

が成り立つ。よって $Q$ は直交行列である。

$4\times 4$ の点対称行列 $P$ を $2\times 2$ のブロック $4$ 個に分割したとき,右上のブロックは左下のブロックを $180^{\circ}$ 回転したものになっている(左上のブロックと右下のブロックの関係も同様)。よって,$P$ は

$$
P=\begin{pmatrix} A & JCJ\\ C & JAJ \end{pmatrix}
$$

と表すことができる($B=JCJ, D=JAJ$)。このとき

\begin{align}
Q^{\rm T}PQ&=\frac{1}{2}\begin{pmatrix} E & J\\ -J & E \end{pmatrix}\begin{pmatrix} A & JCJ\\ C & JAJ \end{pmatrix}\begin{pmatrix} E & -J\\ J & E \end{pmatrix}\\
&=\frac{1}{2}\begin{pmatrix} E & J\\ -J & E \end{pmatrix}\begin{pmatrix} A+JC & -AJ+JCJ\\ C+JA & -CJ+JAJ \end{pmatrix}\\
&=\begin{pmatrix} A+JC & O\\ O & JAJ-CJ \end{pmatrix}\\
&=\begin{pmatrix} A+JC & O\\ O & D-JB \end{pmatrix}
\end{align}

が成り立つ。

(3) (2) の結果より,$P$ は直交行列 $Q$ によってブロック対角化できる。これは,$P$ の固有値が $A+JC, D-JB$ という $2\times 2$ 行列の固有値から成ることを意味している。よって,$P$ の固有値を求める代わりに $A+JC, D-JB$ の固有値を求めればよい。

$p$ を定数とするとき,行列

$$
P=\begin{pmatrix} 0 & p & 0 & 1-p \\ 0 & p^2 & 1-p & p(1-p) \\ p(1-p) & 1-p & p^2 & 0 \\ 1-p & 0 & p & 0 \end{pmatrix}
$$

は点対称行列である。(2) の一般論を当てはめると

\begin{align}
A+JC&=\begin{pmatrix} 1-p & p\\ p(1-p) & p^2-p+1 \end{pmatrix}\\
D-JB&=\begin{pmatrix} p^2+p-1 & -p(1-p)\\ p & -(1-p) \end{pmatrix}
\end{align}

が成り立つ。$A+JC$ の固有値は,方程式 $\det(A+JC-\lambda E)=0$ の解である。これを解くと

\begin{align}
\lambda^2-(p^2-2p+2)\lambda+(1-p)^2&=0\\
(\lambda-1)(\lambda-(1-p)^2)&=0\\
\lambda=1, (1-p)^2
\end{align}

が得られる。また,$D-JB$ の固有値は,方程式 $\det(D-JB-\lambda E)=0$ の解である。これを解くと

\begin{gather}
\lambda^2-(p^2+2p-2)\lambda+(1-p)^2=0\\
\lambda=\frac{p^2+2p-2\pm p\sqrt{p^2+4p-4}}{2}
\end{gather}

が成り立つ。これに $p=\cfrac{13}{15}$ を代入すれば,$P$ の固有値が

$$
1, \frac{4}{9}, \frac{1}{25}, \frac{4}{225}
$$

であることが分かる。

補足

本問の結果を利用すると,D問題( https://pororocca.com/problem/266/ )を誘導に乗らずに解くことができる。問題の設定において,点 ${\rm P}$ が $2n$ 秒後に点 ${\rm A, D}$ にいる確率を $A_n, D_n$ とし,点 ${\rm P}$ が $2n+1$ 秒後に点 ${\rm B, C}$ にいる確率を $B_n, C_n$ とすると,$A_n, B_n, C_n, D_n$ は漸化式

\begin{align}
A_n&=pB_{n-1}+(1-p)D_{n-1}\\
B_n&=pA_n+(1-p)C_{n-1}\\
C_n&=pD_n+(1-p)B_{n-1}\\
D_n&=pC_{n-1}+(1-p)A_{n-1}
\end{align}

を満たす。これは

\begin{align}
A_n&=pB_{n-1}+(1-p)D_{n-1}\\
B_n&=p^2B_{n-1}+(1-p)C_{n-1}+p(1-p)D_{n-1}\\
C_n&=p(1-p)A_{n-1}+(1-p)B_{n-1}+p^2C_{n-1}\\
D_n&=(1-p)A_{n-1}+pC_{n-1}
\end{align}

のように変形でき,これを行列表示すると

$$
\begin{pmatrix} A_n \\ B_n \\ C_n \\ D_n \end{pmatrix}=\begin{pmatrix} 0 & p & 0 & 1-p \\ 0 & p^2 & 1-p & p(1-p) \\ p(1-p) & 1-p & p^2 & 0 \\ 1-p & 0 & p & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} A_{n-1} \\ B_{n-1} \\ C_{n-1} \\ D_{n-1} \end{pmatrix}
$$

となる。ここに登場した行列は本問の行列 $P$ そのものである。上式を繰り返し用いると

$$
\begin{pmatrix} A_n \\ B_n \\ C_n \\ D_n \end{pmatrix}=P^n\begin{pmatrix} A_0 \\ B_0 \\ C_0 \\ D_0 \end{pmatrix}
$$

が得られる。$A_0=1, B_0=p, C_0=0, D_0=0$ であるから,あとは $P^n$ を求めることができれば $A_n$ の一般項が計算できる。$P$ は $4\times 4$ 行列であり,一般には $P^n$ を求めることは難しい。だが,$P$ は点対称行列だから,本問の結果を利用することによって比較的簡単に計算ができる。$P$ はブロック対角行列に相似だったから

$$
P=Q\begin{pmatrix} A+JC & O\\ O & D-JB \end{pmatrix}Q^{\rm T}
$$

が成り立つ。ここで簡単のため $X:=A+JC, Y:=D-JB$ とおく。このとき

$$
P^n=Q\begin{pmatrix} X^n & O\\ O & Y^n \end{pmatrix}Q^{\rm T}
$$

であり,$P^n$ を計算するには $X^n, Y^n$ を計算すればよいことが分かる。$2\times 2$ 行列の $n$ 乗を求めることはやさしい。結果だけ示すが,$X, Y$ の固有値と固有ベクトルを計算すれば

\begin{align}
X&=\begin{pmatrix} 1 & -6 \\ 1 & 1 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & \cfrac{1}{36} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} 1 & -6 \\ 1 & 1 \end{pmatrix}^{-1}\\
Y&=\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ 2 & 3 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} \cfrac{1}{4} & 0 \\ 0 & \cfrac{1}{9} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ 2 & 3 \end{pmatrix}^{-1}
\end{align}

のように対角化できる。よって

\begin{align}
X^n&=\frac{1}{7}\begin{pmatrix} 1+6\left(\cfrac{1}{36}\right)^n & 6-6\left(\cfrac{1}{36}\right)^n \\ 1-\left(\cfrac{1}{36}\right)^n & 6+\left(\cfrac{1}{36}\right)^n \end{pmatrix}\\
Y^n&=\begin{pmatrix} 3\left(\cfrac{1}{4}\right)^n-2\left(\cfrac{1}{9}\right)^n & -\left(\cfrac{1}{4}\right)^n+2\left(\cfrac{1}{9}\right)^n \\ 6\left(\cfrac{1}{4}\right)^n-6\left(\cfrac{1}{9}\right)^n & -2\left(\cfrac{1}{4}\right)^n+3\left(\cfrac{1}{9}\right)^n \end{pmatrix}
\end{align}

が成り立つ。一方

\begin{align}
P^n&=Q\begin{pmatrix} X^n & O\\ O & Y^n \end{pmatrix}Q^{\rm T}\\
&=\frac{1}{2}\begin{pmatrix} E & -J\\ J & E \end{pmatrix}\begin{pmatrix} X^n & O\\ O & Y^n \end{pmatrix}\begin{pmatrix} E & J\\ -J & E \end{pmatrix}\\
&=\frac{1}{2}\begin{pmatrix} X^n+JY^nJ & X^nJ-JY^n\\ JX^n-Y^nJ & JX^nJ+Y^n \end{pmatrix}
\end{align}

である。$A_n$ を求めるだけなら,$P^n$ のすべての成分を求める必要はない。$C_0=D_0=0$ だから,必要なのは $P^n$ の $(1,1), (1,2)$ 成分だけであり

\begin{align}
A_n&=(P^n)_{1,1}+\frac{5}{6}(P^n)_{1,2}\\
&=\frac{1}{2}\left[\left\{\frac{1}{7}+\frac{6}{7}\left(\frac{1}{36}\right)^n-2\left(\frac{1}{4}\right)^n+3\left(\frac{1}{9}\right)^n\right\}+\frac{5}{6}\left\{\frac{6}{7}-\frac{6}{7}\left(\frac{1}{36}\right)^n+6\left(\frac{1}{4}\right)^n-6\left(\frac{1}{9}\right)^n\right\}\right]\\
&=\frac{3}{7}+\frac{3}{2}\left(\frac{1}{4}\right)^n-\left(\frac{1}{9}\right)^n+\frac{1}{14}\left(\frac{1}{36}\right)^n
\end{align}

が得られる。

参考文献

  • Weaver, J. R. (1985). Centrosymmetric (cross-symmetric) matrices, their basic properties, eigenvalues, and eigenvectors. The American Mathematical Monthly, 92(10), 711-717.

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時刻$t(\geq0)$における黒色のオセロの個数を$A_N(t)$で表すとする。$A_4(0)=2$のとき$A_4(2)=2$となる条件付き確率を$P_1$,$A_8(0)=2$のとき$A_8(3)=3$となる条件付き確率を$P_2$とすると,
$$
P_1=\frac{\fbox{ア}}{\fbox{イ}},~~~~P_2=\frac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}}
$$である.

時刻$t(\geq0)$における$A_N(t)$の期待値を$\mu_N(t)$とすると,以下の漸化式が成立する。
$$
\mu_N(t+1)=\left(\fbox{オ}-\frac{\fbox{カ}}{\fbox{キ}}\right)\mu_N(t)+\fbox{ク}
$$これより,
$$
\lim_{t\to\infty}\mu_{50}(t)=\fbox{ケ}
$$となる。

解答形式

空欄 $\fbox{ア}$〜$\fbox{ク}$には,自然数あるいは N が入る。それぞれに当てはまる数字もしくはアルファベットを改行区切りで入力せよ。なお,分数はこれ以上約分できない形にすること。

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例えば $\sigma=(1 4 2)(5 6 7)(3)\in \mathfrak{S}_7$ なら,$\sigma$ は長さ $3, 3, 1$ の巡回置換からなるから,$\sigma$ の近道度 $m(\sigma)$ は

$$
m(\sigma)=\frac{1}{3\cdot 3\cdot 1}=\frac{1}{9}
$$

である。自然数 $n$ に対して,${1,\cdots, n}$ の置換(これは $n!$ 通りある)の近道度の平均を

$$
f_n=\frac{1}{n!}\sum_{\sigma\in \mathfrak{S}_n} m(\sigma)
$$

とおく。

$$
f_1=1, \; f_2=\frac{\fbox{ア}}{\fbox{イ}}, \; f_4=\frac{\fbox{ウエオ}}{\fbox{カキク}}
$$

であり,

$$
\sum_{n=0}^{\infty} f_n=\fbox{X}
$$

である(級数が収束することは証明なしに認めてよい)。ただし $f_0=1$ と約束する。

※ $\mathfrak{S}_n$ は $n$ 次対称群を表す(19:03追記)。

解答形式

$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{ク}$ には 0 - 9 の数字が当てはまります。$\fbox{ X }$にはある実数が当てはまります。空欄のある分数はすべて既約です。

  • 1行目 には $\fbox{ア}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 2行目 には $\fbox{イ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 3行目 には $\fbox{ウエオ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 4行目 には $\fbox{カキク}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 5行目 には $\fbox{ X }$ に当てはまる数を入力します。答えを $10$ 進小数で表し,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めてください。例えば,$9.876\cdots $ が答えになる場合は 9.9 と解答してください。

ヒント

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$$
I_n=\sum_{k=0}^{\infty}\frac{1}{2^{k}k!(2n+2k-1)!!}
$$で定める。ただし $(-1)!!=1$ とする。この級数は収束することが知られている(例えば,ダランベールの判定法を適用すればよい)。特に
$$
I_0+I_1=\fbox{ア}
$$である。また,$\{I_n\}$ は漸化式
$$
I_{n-1}-I_{n+1}=(\,\fbox{イ}\,n-\fbox{ウ}\,)I_n\quad(n=1,2,\cdots)
$$を満たし
$$
\lim_{n\to\infty}\frac{I_{n+1}}{I_n}=\fbox{エ}
$$が成り立つ。これらの結果を用い,漸化式を変形すると
$$
1+\cfrac{1}{3+\cfrac{1}{5+\cfrac{1}{7+\cfrac{1}{\ddots}}}}=\frac{\fbox{オ}^{\fbox{カ}}+\fbox{キ}}{\fbox{ク}^{\fbox{ケ}}-\fbox{コ}}
$$が得られる。ただし $\fbox{オ}\neq\fbox{キ}$ とする。

注意

自然数 $n\geq 1$ に対し,$n!!$ は $1$ 個とばしの階乗を表す。例えば,$n$ が奇数のとき
$$
n!!=n(n-2)(n-4)\cdots 3\cdot 1
$$である。

解答形式

空欄 $\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{コ}$ には,半角数字 0 - 9 ,記号 - ,円周率 π ,自然対数の底 e のいずれかが当てはまります。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{コ}$ に当てはまるものを改行区切りで入力してください。

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(※)循環節とは、循環小数の繰り返される数字の列のうちその長さが最小でありかつその先頭が最も先に来るようなもののことである。例えば$\frac{1}{3}=0.01010…_{(2)}$となり、このときの循環節は$01$であり、$0101$や$10$は循環節とならない。


解答形式

(1)の全ての答えを小さい順に1~6行目に半角数字で入力してください。また、(2)の答えを7行目に半角数字で入力してください。

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$$a_n=\frac{n!e^n}{n^{n+k}}$$
と定める。任意の自然数$n$に対して, $a_{n+1} < a_n$が成り立つような最小の$k$を求めよ。

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整数または既約分数で答えてください。

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行列$A$を次で定義する。
$$
A=
\begin{pmatrix}
6& -3 & -7 & 0 & 0 & 0\\
-1 & 2 & 1 & 0 & 0 & 0\\
5& -3 & -6 & 0 & 0 & 0\\
0& 0 & 0 & 1 & 2 & 1\\
0& 0 & 0 & -1 & 4 & 1\\
0& 0 & 0 & 2 & -4 & 0\\
\end{pmatrix}
$$
このとき次の実線形空間の次元を求めよ。
$$
V=\{X\in M_{6}(\mathbb{R})\mid AX=XA\}
$$
ただし、$M_{6}(\mathbb{R})$とは6行6列の実正方行列全体の集合である。

解答形式

半角数字で答えよ。

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次の文章の空欄を埋めてください。

$n$個の実数$x_1,x_2,\cdots,x_n$が、$x_1+2x_2+3x_3+\cdots+nx_n=n$を満たすとき、$x_1^2+x_2^2+\cdots+x_n^2$の最小値を$m_n$とすると、
$$
m_n=\frac{\fbox アn}{(n+\fbox イ)(\fbox ウn+1)}
$$
であり、
$$
\lim_{n\rightarrow\infty}\left(m_1+\frac{m_2}{2}+\cdots+\frac{m_n}{n}\right)=\fbox{エオ}\left(-\frac{1}{\fbox カ}+\ln{\fbox キ}\right)
$$
である。

解答形式

$\fbox ア~\fbox キ$には$1$以上$9$以下の整数が入ります。文字列アイウエオカキを半角数字で解答してください。
例: $\fbox ア=1,\fbox イ=2,\fbox ウ=3,\fbox {エオ}=45,\fbox カ=6,\fbox キ=7$ $\rightarrow$ $1234567$ と解答

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漸化式
$$
a_{n+3}=3a_{n+2}-4a_{n+1}+2a_n\quad (n=1,2,\cdots)
$$および
$$
a_1=1, \; a_2=0, \; a_3=0
$$を満たす数列 $\{a_n\}$ を考える。次の空欄 $\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{フ}$ に当てはまる数字を答えなさい。

  • 漸化式
    $$
    a_{n+3}=3a_{n+2}-4a_{n+1}+2a_n\quad (n=1,2,\cdots)
    $$を満たす数列全体の集合を $V$ とする。数列 $a_n, b_n\in V$ および $c\in\mathbb{C}$ に対して,第 $n$ 項が $ca_n, a_n+b_n$ であるような数列をそれぞれ数列 $a_n$ の $c$ 倍,数列 $a_n, b_n$ の和と定義することにすると,この和とスカラー倍により $V$ は $\mathbb{C}$ 上のベクトル空間になる(確かめよ)。ここで,$V$ の元 $a_n$ は,$a_1, a_2, a_3$ を定めることで完全に決定できる。すなわち,写像 $\varphi: V \to \mathbb{C}^3$ を
    $$
    \varphi(a_n)=\begin{pmatrix} a_1 \\ a_2 \\ a_3\end{pmatrix}
    $$で定めると,$\varphi$ は全単射である。しかも,$\varphi$ は線型写像だから,$\varphi$ はベクトル空間の同型になる。$V$ は $\fbox{ア}$ 次元である。また,$e_n^{(1)}, e_n^{(2)}, e_n^{(3)}\in V$ を
    $$
    \varphi(e_n^{(1)})=\begin{pmatrix} 1 \\ 0 \\ 0\end{pmatrix},\; \varphi(e_n^{(2)})=\begin{pmatrix} 0 \\ 1 \\ 0\end{pmatrix},\; \varphi(e_n^{(3)})=\begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 1\end{pmatrix}
    $$となるように定めると,$e_n^{(1)}, e_n^{(2)}, e_n^{(3)}$ は $V$ の基底になる。

  • $V$ 上の線型変換 $L: V\to V$ を次のように定義する。$a_n\in V$ に対して,$L(a_n)$ を第 $1, 2, 3$ 項がそれぞれ $a_2, a_3, a_4$ である数列とする($L$ が線型写像になることを確かめよ)。このとき,$L(a_n)$ の第 $n$ 項は $a_{n+\fbox{イ}}$ である。基底 $e_n^{(1)}, e_n^{(2)}, e_n^{(3)}$ のもとでの $L$ の表現行列 $L_A$ は
    $$
    L_A=\begin{pmatrix} \fbox{ウ} & \fbox{エ} & * \\ \fbox{オ} & \fbox{カ} & \fbox{キ} \\ \fbox{ク} & \fbox{ケコ} & \fbox{サ}\end{pmatrix}
    $$である。

  • $L_A$ の固有値を $\lambda^{(1)}, \lambda^{(2)}, \lambda^{(3)}$ とする($\lambda^{(1)}\in\mathbb{R}, {\rm Im}(\lambda^{(2)})>0, {\rm Im}(\lambda^{(3)})<0$)。このとき
    \begin{align}
    \lambda^{(1)}&=\fbox{シ}\\
    {\rm Re}(\lambda^{(2)})={\rm Re}(\lambda^{(3)})&=\fbox{ス}\\
    {\rm Im}(\lambda^{(2)})=-{\rm Im}(\lambda^{(3)})&=\fbox{セ}
    \end{align}である。

  • 固有値 $\lambda^{(1)}, \lambda^{(2)}, \lambda^{(3)}$ に対応する固有ベクトルをそれぞれ $\alpha^{(1)}, \alpha^{(2)}, \alpha^{(3)}$ とする。固有ベクトルには定数倍の不定性があるが,$\alpha^{(j)}\;(j=1,2,3)$ の第 $1$ 成分が固有値 $\lambda^{(j)}$ に一致するようにとると
    \begin{align}
    \alpha^{(1)}=\begin{pmatrix} \lambda^{(1)} \\ \fbox{ソ} \\ * \end{pmatrix},\; \alpha^{(2)}=\begin{pmatrix} \lambda^{(2)} \\ \fbox{タ}\;i \\ * \end{pmatrix},\; \alpha^{(3)}=\begin{pmatrix} \lambda^{(3)} \\ * \\ \fbox{チツ}-\fbox{テ}\;i \end{pmatrix}
    \end{align}である。

  • $\varphi(\beta_n^{(1)})=\alpha^{(1)}, \;\varphi(\beta_n^{(2)})=\alpha^{(2)}, \;\varphi(\beta_n^{(3)})=\alpha^{(3)}$ となる数列 $\beta_n^{(1)}, \beta_n^{(2)}, \beta_n^{(3)}\in V$ をとる。$\beta_n^{(1)}, \beta_n^{(2)}, \beta_n^{(3)}\in V$ は $V$ の基底をなすから,$V$ の任意の元 $a_n$ はこれらの線型結合で表すことができる。例えば,$a_n\in V$ が
    $$
    a_1=1, \; a_2=0, \; a_3=0
    $$を満たすとき
    $$
    a_n=\fbox{ト}\;\beta_n^{(1)}-\frac{\beta_n^{(2)}-\beta_n^{(3)}}{\fbox{ナ}\; i}
    $$が成り立つ。これを変形すると
    $$
    a_n=\fbox{ニ}-\left(\sqrt{\fbox{ヌ}}\;\right)^n\sin\left(\frac{n\pi}{\fbox{ネ}}\right)
    $$となる。また,$a_1,\cdots, a_{100}$ のうち $a_n$ が最大となるのは $n=\fbox{ノハ}, \fbox{ヒフ}$ のときである。ただし $\fbox{ノハ} < \fbox{ヒフ}$ とする。

※この問題では,数列とは写像 $a: \mathbb{N} \to \mathbb{C}$ のことをいう。$n\in\mathbb{N}$ に対して,$a(n)$ のことを単に $a_n$ と表記する。また,記号の濫用であるが $a$ を $\{a_n\}, a_n$とも書く。

解答形式

空欄 $\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{フ}$ には,半角数字 0 - 9 または記号 - のいずれかが当てはまります。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{フ}$ に当てはまるものを改行区切りで入力してください。

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問題文

$\displaystyle f(x)=\int_{0}^{1}\frac{(1+xt^2)-e^{xt^2}}{t\cdot e^{xt^2}}dt$とおく。
1 $\displaystyle \lim_{x \to 0}\frac{f(x)}{x^p}$が有限値となる$p$とその極限値$\alpha$を求めよ。
2 $\displaystyle \lim_{x \to \infty}\frac{f(x)}{(\log{x})^q}$が有限値となる$q$とその極限値$\beta$を求めよ。

解答形式

$p=\fbox{ア}$
$\alpha=\displaystyle-\frac{\fbox{イ}}{\fbox{ウ}}$
$q=\fbox{エ}$
$\beta=\displaystyle-\frac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}}$
である。$\fbox{ア}$から順に1行ごとに答えよ。

bMC_H

bzuL 自動ジャッジ 難易度:
4月前

16

問題文

正の実数に対して定義され,正の実数値を取る関数 $f$ であって,任意の正の実数 $x,y$ に対して,
$$
f(x)f(yf(x))=2024f(x+2024y)
$$
を満たすもののうち, $f(1)$ が整数になるものについて,$f(2)$ の整数部分としてありうる数はいくつありますか.

解答形式

半角数字で解答してください.

[B] constant variable

Benzenehat 自動ジャッジ 難易度:
4年前

19

問題文

ある大きさの球から、ある直径の円柱をくりぬいた。円柱の軸は球の中心を通る。(ビーズのような形を想像してください)
この立体の体積が$36\pi$のとき、以下のうちいずれかの値が一意に定まる。

  1. 円柱の底面の半径
  2. 球の半径
  3. 円柱の深さ

一意に定まるものの番号と、その値を求めよ。

解答形式

一意に定まるものの番号を半角数字で1行目に、その値を2行目に入れてください。2行目は整数または既約分数で答えてください。

解答例

1
4