[D] 円が線になるまで

masorata 自動ジャッジ 難易度: 数学 > 高校数学
2025年8月16日21:00 正解数: 6 / 解答数: 7 (正答率: 85.7%) ギブアップ不可
平面図形 まそらた杯 複素数
この問題はコンテスト「第4回まそらた杯」の問題です。

解答

(1)1
(2)3111411
(3)2125


解説

以下、$i$ を虚数単位とする。


(1)$\alpha=0$ のとき、$D$ を定める式は $|z|\leq 1$ であり、これは複素数平面上で原点を中心とする半径 $1$ の円の周上および内部を表す。


(2)$|\alpha|=1$ のとき、$\alpha=\cos\theta + i\sin\theta\ \ (0\leq \theta <2\pi)$ とおいて考察する。
$D$ を定める式は $z=\alpha\bar{z}$ である。$\alpha=\cos\theta + i\sin\theta$ とおく。原点 $z=0$ が $D$ に含まれることは明らかなので、それ以外を $z=r(\cos\phi + i\sin\phi)\ \ (r>0)$ とおいて調べる。$\alpha,z$ の表式を $z=\alpha\bar{z}$ に代入すると

$$
\begin{eqnarray}
&&r(\cos\phi + i\sin\phi) = (\cos\theta + i\sin\theta)\cdot r(\cos\phi - i\sin\phi) \\
\Leftrightarrow&& \cos\phi + i\sin\phi = (\cos\theta + i\sin\theta)(\cos\phi - i\sin\phi) \\
\Leftrightarrow&&\cos\phi + i\sin\phi = (\cos\theta\cos\phi +\sin\theta\sin\phi) + i(\sin\theta\cos\phi -\cos\theta\sin\phi) \\
\Leftrightarrow&&\cos\phi + i\sin\phi = \cos(\theta-\phi) + i \sin(\theta-\phi) \\
\end{eqnarray}
$$

最後の式で両辺の偏角が一致するので、$z\neq 0$ が $D$ に属するための必要十分条件は、ある整数 $n$ を用いて $\displaystyle \phi=\theta-\phi + 2n\pi \Leftrightarrow \phi=\frac{\theta}{2}+n\pi$ と書けることである。$0\leq \theta <2\pi$ なので、$0\leq \phi <2\pi$ の範囲で条件を満たす $n$ は $n=0,1$ で

$$
\phi=\frac{\theta}{2},\frac{\theta}{2}+\pi
$$

である。特に $\theta =\displaystyle \frac{6}{11}\pi$ のとき、

$$
\phi=\frac{3}{11}\pi,\frac{14}{11}\pi
$$

であり、$z=0$ も $D$ に含まれることと併せると、$D$ は傾き $\tan\phi=\tan \displaystyle \left(\frac{3}{11}\pi\right)$ の直線であることがわかる。


(3)$0<|\alpha|<1$ のとき、$\alpha=q(\cos\theta + i\sin\theta)\ \ (0<q<1,\ 0\leq \theta <2\pi)$ とおく。この場合も原点 $z=0$ が $D$ に含まれることは明らかなので以下 $z\neq 0$ とする。$\displaystyle \phi=\frac{\theta}{2}$ とおき、 $w=z(\cos\phi - i\sin\phi)\Leftrightarrow z=w(\cos\phi + i\sin\phi)$ と定めると $\bar{z}=\bar{w}\cdot (\cos\phi - i\sin\phi)$ であり、

$$
\begin{eqnarray}
|z- \alpha\bar{z}|&=& |w(\cos\phi + i\sin\phi)- q(\cos\theta + i\sin\theta)\cdot\bar{w}(\cos\phi - i\sin\phi) | \\
&=&|w(\cos\phi + i\sin\phi)- q(\cos\phi+ i\sin\phi)\cdot\bar{w}| \\
&=&|\cos\phi + i\sin\phi|\cdot|w- q\bar{w}| \\
&=&|w- q\bar{w}|
\end{eqnarray}
$$

と変形できる。よって、$z=w=0$ のときも併せると、$z\in D$ は $w$ が $|w- q\bar{w}| \leq 1-q^2$ を満たすことと同値である。この条件を $w=x+yi$ ($x,y$ は実数) とおいて同値変形すると

$$
\begin{eqnarray}
|w- q\bar{w}| &\leq& 1-q^2\\
\Leftrightarrow |(x+yi)- q(x-yi)|&\leq& 1-q^2 \\
\Leftrightarrow |(1-q)x+(1+q)yi)|&\leq& 1-q^2 \\
\Leftrightarrow \sqrt{(1-q)^2x^2+(1+q)^2y^2}&\leq& 1-q^2 \\
\Leftrightarrow (1-q)^2x^2+(1+q)^2y^2&\leq& (1-q^2)^2 \\
\Leftrightarrow \frac{x^2}{(1+q)^2}+\frac{y^2}{(1-q)^2}&\leq& 1 \\
\end{eqnarray}
$$

である。これは半長軸の長さが $1+q$ (実軸方向)で、半短軸の長さが $1-q$ (虚軸方向)であるような楕円の周上および内部を表す。$z$ は $w$ を原点を中心として反時計回りに $\displaystyle \phi=\frac{\theta}{2}$ 回転させた複素数であったから、$D$ はこの楕円の周上および内部を原点を中心として反時計回りに $\displaystyle \phi=\frac{\theta}{2}$ 回転させたものとなる。回転によって面積は変わらないので、$D$ の面積は回転させる前の楕円の面積に等しく、$(1+q)\cdot(1-q)\cdot\pi=(1-q^2)\pi$ である。特に $q=0.4$ のとき、

$$
(1-0.4^2)\pi=\frac{21}{25}\pi
$$

である。


補足

本問で考察した $|\alpha|\leq1$ かつ $|z- \alpha\bar{z}|\leq1-|\alpha|^2$ という条件は、実は複素数 $\zeta$ の $2$ 次方程式 $\zeta^2 + z\zeta +\alpha =0$ の $2$ つの複素数解がいずれも $|\zeta|\leq 1$ を満たす条件と同値です。より一般化された場合の主張は Lehmer–Schur algorithm として知られています (https://en.wikipedia.org/wiki/Lehmer%E2%80%93Schur_algorithm, 2025年7月18日アクセス)。


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$n$ ターン目の行動:
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解答形式

半角数字のみで1行目に入力せよ。


問題

以下の問いに答えよ。

(1)$a,b,c,d$ はいずれも $0$ でない実数の定数で、 $ad-bc\neq 0$ を満たしている。実数 $\displaystyle x\neq -\frac{d}{c} $ に対して関数 $f(x)$ を

$$
\displaystyle f(x)=\frac{ax+b}{cx+d}
$$

と定義すると、

$$
\frac{3\left(f''(x)\right)^2-2f'(x)f'''(x)}{\left(f'(x)\right)^2}
$$

の値は $a,b,c,d$ や $x$ によらないある整数となる。その値を求めよ。

(2)実数 $x$ に対して関数 $g(x)$ を

$$
\displaystyle g(x)=\frac{e^{4x+816}-e^{-4x-816}} {e^{4x+817}+e^{-4x-817}} \ \ \
$$

と定義すると、

$$
\displaystyle \frac{3\left(g''(x)\right)^2-2g'(x)g'''(x)}{\left(g'(x)\right)^2}
$$

の値は $x$ によらないある整数となる。その値を求めよ。

解答形式

0から9までの半角数字および-(マイナス)のうち、必要なものを用いて解答せよ。

(1)の答えを1行目に入力せよ。

(2)の答えを2行目に入力せよ。

たとえば、(1)に $816$、(2)に $-817$ と回答したいときは、

816
-817

と入力せよ。

46日前

22

問題

各桁の数字が $3,7,5,6,4$ のいずれかであるような正の整数をエグい数と呼ぶことにする。$5$ 桁のエグい数であって、$5^5$ の倍数であるものを $1$ つ求めよ。

なお、本問では $10$ 進法を用いている。

解答形式

半角数字のみで1行目に入力せよ。
$10$ 進法で答えること。


問題

以下の解答欄を埋めよ。

正の実数に対して定義され、実数値をとる連続関数 $f(x)$ が、任意の正の実数 $x$ に対して $$f(x^2)=f(x)+\frac{\log_2{x}}{x+1}$$
を満たしている。このとき、
$$
f(16)-f(8)=\frac{\fbox{アイ}}{\fbox{ウエオ}}
$$
である。なお、このような $f$ は確かに存在し、上記の値は一意に定まることが証明できる。

解答形式

解答欄ア〜オには、それぞれ0から9までの数字が入る。

文字列「アイウエオ」を半角で1行目に入力せよ。

ただし、それ以上約分できない形で答えること。


問題

$1234567$ 個の実数 $a_1,a_2,\ldots, a_{1234567}$ が、$n=1,2,\ldots,1234567$ に対して

$$a_{n+1}a_{n}a_{n-1}=a_{n+1}+a_{n}^2+a_{n-1}$$

を満たしている。ただし $a_0=a_{1234567},\ a_{1234568}=a_1$ とする。このような実数列 $a_1,a_2,\ldots, a_{1234567}$ には最大で何種類の異なる実数が現れるか。

解答形式

半角数字のみで1行目に入力せよ。

第1問

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問題文

3次の多項式 $P(x)$ は整数係数を持ち、すべての係数が整数であるとする。
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解答形式

半角でスペースなし


問題文

$N$ を正の整数、$c>0$ を定数とする。実数の組 $(t_1,t_2,\ldots,t_N)$ に対して関数

$$
f_n(t_1,t_2,\ldots,t_N)=t_n(1-t_n)\left(c(1+t_n)-\sum_{i=1}^{N}t_i\right) \ \ \ (n=1,2,\ldots ,N)
$$

を考える。また、$N\times N$ 行列 $J(t_1,t_2,\ldots,t_N)$ を

$$
J(t_1,t_2,\ldots,t_N) =
\left(
\begin{array}{ccc}
\frac{\partial f_1}{\partial t_1} & \cdots & \frac{\partial f_1}{\partial t_N} \\
\vdots & \ddots & \vdots \\
\frac{\partial f_N}{\partial t_1} & \cdots & \frac{\partial f_N}{\partial t_N}
\end{array}\right)
$$

と定義する。

$N=1000,\ \displaystyle{c=\frac{1000}{1.23}}$ として、以下の問いに答えよ。

(1)$1000$個の実数の組 $(x_1,x_2,\ldots,x_{1000})$ であって、$x_1\leq x_2 \leq \ldots \leq x_{1000} $ かつ

$$
f_n(x_1,x_2,\ldots,x_{1000})=0\ \ \ (n=1,2,\ldots ,1000)
$$

を満たすものはいくつあるか。

(2)(1)で考えた組のうち、$J(x_1,x_2,\ldots,x_{1000})$ の固有値の実部がすべて負であるようなものはいくつあるか。

解答形式

(1)の答えを半角数字で1行目に入力せよ。
(2)の答えを半角数字で2行目に入力せよ。

[C] Soft Spring

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問題文

$a>0$ を定数とする。$t\geq0$ で定義された実数値関数 $x(t)$ について、以下の微分方程式の初期値問題を考える:

$$
\begin{cases}
\displaystyle x''(t)=-\frac{x(t)}{(1+\lbrace x(t) \rbrace^2)^2} \ \ \ (t\geq0)\\
\displaystyle x(0)=\frac{\sqrt2}{4}, \ x'(0)=a
\end{cases}
$$

(1)$\displaystyle \lim_{t \to +\infty}x(t)=+\infty$ となる $a$ の範囲は、$\displaystyle a \geq \frac {\fbox{ア}\sqrt{\fbox{イ}}}{\fbox{ウ}}$ である。
(2)$\displaystyle a = \frac {\fbox{ア}\sqrt{\fbox{イ}}}{\fbox{ウ}}$ のとき、$\displaystyle x(t)=\frac{3}{4}$ となる $t$ の値は $\displaystyle t = \frac {\fbox{エ}}{\fbox{オカ}}+\frac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}}\log2$ である。ただし $\log$ は自然対数とする。

解答形式

ア〜クには、0から9までの数字が入る。同じ文字の空欄には同じ数字が入る。
(1)の答えとして、文字列「アイウ」を半角で1行目に入力せよ。
(2)の答えとして、文字列「エオカキク」を半角で2行目に入力せよ。
ただし、分数はそれ以上約分できない形で、根号の中身が最小になるように答えよ。

[B] Symmetric Concavity

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問題文

関数 $f:(0,\infty)\to(0,\infty)$ は $C^2$級で、任意の $x>0$ に対して

$$
f(1)=1,\ \ f\left(\frac{1}{x}\right)=\frac{f(x)}{x},\ \ \frac{d^2}{dx^2} f(x)\leq 0,\ \ \frac{d^2}{dx^2} \left( \frac{1}{f\left(\frac{1}{x}\right)} \right) \leq 0
$$

をすべて満たすとする。このような $f$ に対し

$$
I [f]=\int_{\frac{1}{2}}^{2}f(x)dx
$$

を考える。

(1)$I[f]$ の最大値は $\displaystyle \frac{\fbox{アイ}}{\fbox{ウエ}}$ である。
(2)$I[f]$ の最小値は $\fbox{オ}-\fbox{カ}\log\fbox{キ}$ である。ただし $\log$ は自然対数である。

解答形式

ア〜カには、0から9までの数字が入る。
(1)の答えとして、文字列「アイウエ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
(2)の答えとして、文字列「オカキ」をすべて半角で2行目に入力せよ。
ただし、対数の中身が最小となるように答えよ。


問題文

$n$ を $3$ 以上の整数とする。点 $\mathrm{O}$ を中心とする、半径 $1$ の円の形をしたピザがある。ピザの周上には、等間隔に点 $\mathrm{P}_1,\ldots,\mathrm{P}_n$ が並んでいる。

線分 $\mathrm{OP}_1$ 上に、線分 $\mathrm{OO'}$ の長さが $d$ となるような点 $\mathrm{O'}$ をとる。ここで $0< d < 1$ は定数である。ピザを線分 $\mathrm{O'P}_1,\ldots,\mathrm{O'P}_n$ によって分割し、分けられた $n$ 個のピザのうち線分 $\mathrm{P_1P_2,P_2P_3,\ldots, P_nP_1}$ を含む部分の面積を、それぞれ $S_1,\ldots,S_n$ とする。

$S_i$ の 平均はもちろん $\displaystyle \bar{S}= \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}S_i=\frac{\pi}{n}$ である。では、$S_i$ の分散 $\displaystyle \sigma^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(S_i-\bar{S})^2$ はどうなるだろうか。以下の空欄を埋めよ。

(1)$\displaystyle \frac{\sigma ^2}{d^{\alpha}}$ が $d$ によらない定数となるような $\alpha$ の値は $\alpha=\fbox{ア}$ である。$n=12$ のとき、$\sigma^2$ を具体的に計算すると

$$
\sigma ^2 = \frac{\fbox{イ}-\sqrt{\fbox{ウ}}}{\fbox{エ}}d^{\fbox{ア}}
$$

である。

(2)極限 $\displaystyle \lim_{n\to\infty}n^{\beta}\sigma^2$ が $0$ でない有限の値に収束するような $\beta$ の値は $\beta=\fbox{オ}$ である。$\displaystyle d=\frac{1}{12\pi}$ のとき、その極限値は

$$
\lim_{n\to\infty}n^\fbox{オ}\sigma^2 = \frac{\fbox{カ}}{\fbox{キクケ}}
$$

である。

解答形式

ア〜カには、0から9までの数字が入る。
(1)の答えとして、文字列「アイウエ」を半角で1行目に入力せよ。
(2)の答えとして、文字列「オカキクケ」を半角で2行目に入力せよ。
なお、「ア」や「オ」には0や1が入ることもありうる。
また、分数はできるだけ約分された形で、根号の中身が最小となるように答えよ。
3行目以降に改行して回答すると、不正解となるので注意せよ。

[A] Triple Matrix

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問題文

正の整数 $a,b,c$ が

$$
\begin{pmatrix} 1 & 1 & 0\\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1\end{pmatrix}^a
\begin{pmatrix} 1 & 0 & 0\\ 0 & 1 & 1 \\ 0 & 0 & 1\end{pmatrix}^b
\begin{pmatrix} 1 & 0 & 1\\ 0 & 1 & 0 \\ 0 & 0 & 1\end{pmatrix}^c
=\begin{pmatrix} 1 & 20 & 2024\\ 0 & 1 & 24 \\ 0 & 0 & 1\end{pmatrix}
$$

を満たすとき、$a+b+c$ の値を求めよ。

解答形式

半角数字で1行目に入力せよ。

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問題文

勇者は座標平面上の原点 $(0,0)$ にいます. 勇者は点 $(6,6)$ まで $x$ 座標か $y$ 座標の少なくとも一方が整数である点のみを通って最短距離となるように移動します.

しかしながら,魔王の罠が直線 $\displaystyle{y=x+\frac{5}{2}}$ 上に張られていて,勇者は罠の張られている直線上を通るたびに $1$ ダメージずつ受けてしまいます.

勇者が最短距離で移動する道のりは ${}_{12}\mathrm{C}_6$ 通り考えられますが,それらすべてについて受けるダメージの平均値を求めてください.ただし,その平均値は互いに素な正整数 $a,b$ を用いて $\displaystyle{\frac{a}{b}}$ と書けるので $a+b$ の値を解答してください.

解答形式

答えは正の整数値となるので,その整数値を半角で入力してください.