$T_n$ の満たす漸化式を求めることを考えます。$n=2,3,\cdots$ に対し,$T_n-T_{n-1}$ の値は,長さ $n$ 以下の辺からなる三角形のうち,長さ $n-1$ 以下の辺だけからなる三角形を除いたものの個数に等しいです。さらに,これは最大辺の長さがちょうど $n$ である三角形の個数に等しくなります。
最大辺の長さが $n$ であるような三角形の他の $2$ 辺の長さを $i, j$ とします($1\leq i\leq j\leq n$)。このとき,三角形が存在するための条件から
$$
j-i<n<j+i
$$
でなければなりません。よって,各 $i=1,2,\cdots, n$ に対して,$j$ のとりうる値は
$$
j=\max\{i, n-i+1\}, \cdots, n
$$
です。$n$ が偶数のとき
$$
\max\{i, n-i+1\}=\begin{cases} n-i+1 & \left(i=1,\cdots, \cfrac{n}{2}\right) \\ i & \left(i=\cfrac{n}{2}+1,\cdots, n\right) \end{cases}
$$
であり,$n$ が奇数のときは
$$
\max\{i, n-i+1\}=\begin{cases} n-i+1 & \left(i=1,\cdots, \cfrac{n+1}{2}\right) \\ i & \left(i=\cfrac{n+1}{2},\cdots, n\right) \end{cases}
$$
となります。よって,最大辺の長さが $n$ であるような三角形の個数は,$n$ が偶数のとき
$$
\sum_{i=1}^{n/2} i+\sum_{i=n/2+1}^n (n-i+1)=\frac{1}{4}n^2+\frac{1}{2}n
$$
であり,$n$ が奇数のとき
$$
\sum_{i=1}^{(n+1)/2} i+\sum_{i=(n+1)/2+1}^n (n-i+1)=\frac{1}{4}n^2+\frac{1}{2}n+\frac{1}{4}
$$
です。したがって,$T_n$ は以下の漸化式
$$
T_{n}-T_{n-1}=\begin{cases} \cfrac{1}{4}n^2+\cfrac{1}{2}n & (n: 偶数) \\ \cfrac{1}{4}n^2+\cfrac{1}{2}n+\cfrac{1}{4} & (n: 奇数) \end{cases}
$$
を満たします。したがって,$n\;(n\geq 3)$ が奇数のときの一般項は
\begin{align}
T_n&=T_1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} (T_{2k+1}-T_{2k-1})\\
&=1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} \left\{\cfrac{1}{4}(2k)^2+\cfrac{1}{2}(2k)+\cfrac{1}{4}(2k+1)^2+\cfrac{1}{2}(2k+1)+\cfrac{1}{4}\right\}\\
&=1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} \left(2k^2+3k+1\right)\\
&=\frac{1}{12}n^3+\frac{3}{8}n^2+\frac{5}{12}n+\frac{1}{8}
\end{align}
となります(これは $n=1$ のときも成り立ちます)。$T_n$ の最初の数項は
$$
1, 3, 7, 13, 22, 34, 50, 70, 95, 125, 161, 203, 252, 308, 372, 444, \cdots
$$
です。
$T_1, T_3, T_5, T_7$ を手計算により求めてから係数を決定する方法もありますが,煩雑です。
この問題を解いた人はこんな問題も解いています