[E] Triangles 2

halphy 自動ジャッジ 難易度: 数学 > 高校数学
2020年11月6日18:00 正解数: 4 / 解答数: 6 (正答率: 66.7%) ギブアップ不可
この問題はコンテスト「KOH Mathematical Contest #4」の問題です。

解説

$T_n$ の満たす漸化式を求めることを考えます。$n=2,3,\cdots$ に対し,$T_n-T_{n-1}$ の値は,長さ $n$ 以下の辺からなる三角形のうち,長さ $n-1$ 以下の辺だけからなる三角形を除いたものの個数に等しいです。さらに,これは最大辺の長さがちょうど $n$ である三角形の個数に等しくなります。

最大辺の長さが $n$ であるような三角形の他の $2$ 辺の長さを $i, j$ とします($1\leq i\leq j\leq n$)。このとき,三角形が存在するための条件から

$$
j-i<n<j+i
$$

でなければなりません。よって,各 $i=1,2,\cdots, n$ に対して,$j$ のとりうる値は

$$
j=\max\{i, n-i+1\}, \cdots, n
$$

です。$n$ が偶数のとき

$$
\max\{i, n-i+1\}=\begin{cases} n-i+1 & \left(i=1,\cdots, \cfrac{n}{2}\right) \\ i & \left(i=\cfrac{n}{2}+1,\cdots, n\right) \end{cases}
$$

であり,$n$ が奇数のときは

$$
\max\{i, n-i+1\}=\begin{cases} n-i+1 & \left(i=1,\cdots, \cfrac{n+1}{2}\right) \\ i & \left(i=\cfrac{n+1}{2},\cdots, n\right) \end{cases}
$$

となります。よって,最大辺の長さが $n$ であるような三角形の個数は,$n$ が偶数のとき

$$
\sum_{i=1}^{n/2} i+\sum_{i=n/2+1}^n (n-i+1)=\frac{1}{4}n^2+\frac{1}{2}n
$$

であり,$n$ が奇数のとき

$$
\sum_{i=1}^{(n+1)/2} i+\sum_{i=(n+1)/2+1}^n (n-i+1)=\frac{1}{4}n^2+\frac{1}{2}n+\frac{1}{4}
$$

です。したがって,$T_n$ は以下の漸化式

$$
T_{n}-T_{n-1}=\begin{cases} \cfrac{1}{4}n^2+\cfrac{1}{2}n & (n: 偶数) \\ \cfrac{1}{4}n^2+\cfrac{1}{2}n+\cfrac{1}{4} & (n: 奇数) \end{cases}
$$

を満たします。したがって,$n\;(n\geq 3)$ が奇数のときの一般項は

\begin{align}
T_n&=T_1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} (T_{2k+1}-T_{2k-1})\\
&=1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} \left\{\cfrac{1}{4}(2k)^2+\cfrac{1}{2}(2k)+\cfrac{1}{4}(2k+1)^2+\cfrac{1}{2}(2k+1)+\cfrac{1}{4}\right\}\\
&=1+\sum_{k=1}^{(n-1)/2} \left(2k^2+3k+1\right)\\
&=\frac{1}{12}n^3+\frac{3}{8}n^2+\frac{5}{12}n+\frac{1}{8}
\end{align}

となります(これは $n=1$ のときも成り立ちます)。$T_n$ の最初の数項は

$$
1, 3, 7, 13, 22, 34, 50, 70, 95, 125, 161, 203, 252, 308, 372, 444, \cdots
$$

です。

別解

$T_1, T_3, T_5, T_7$ を手計算により求めてから係数を決定する方法もありますが,煩雑です。


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問題文

$f:{\mathbb R} \rightarrow {\mathbb R}$ は微分可能で、任意の $x,y \in {\mathbb R}$ に対して

$$
f(x+y)+f(x)f(y)=f(xy+1)
$$

を満たすとする。以下の空欄を埋めよ。

⑴ $f(0)=\fbox{アイ}$ または $f(0)=\fbox{ウ}$ が成り立つ。また、$f(0)=\fbox{アイ}$ のとき $f(1)=\fbox{エ}$ で、このとき $x \in {\mathbb R}$ を固定するごとに極限

$$
f'(x)=\lim_{h\to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}
$$

を考えるとロピタルの定理の仮定をすべて満たしていることがわかる。よって同定理を用いて $f$ が満たす微分方程式を導くことができる。

⑵ $f$ が満たす微分方程式を解くことで、$f$ をすべて決定できる。特に $f(23)$ がとり得る値は $\fbox{オ}$ 通りあり、それらの値の総和は $\fbox{カキク}$ である。

解答形式

ア〜クには、0から9までの数字または「-」(マイナス)が入る。
⑴の答えとして、文字列「アイウエ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
⑵の答えとして、文字列「オカキク」をすべて半角で2行目に入力せよ。

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問題文

数列$~\{a_n\},~\{b_n\}$を相異なる2つの実数$~\alpha,\beta~$を用いて以下のように定義する。
$$
a_n = \cfrac{1}{\displaystyle{\sum_{k=0}^n}\alpha^{n-k}\beta^{k}}~~~,~~~b_n = \sum_{m=0}^\infty\frac{1}{a_mn^{m+2}}
$$ただし、$\{b_n\}~$は$n\geq 2$で定義されるものとする。$\alpha,\beta~$が
$$
\begin{cases}
\alpha + \beta = 1\\
|\alpha||\beta| = 1
\end{cases}
$$を満たすとき、
$$
a_k = b_k
$$となる最小の自然数$~k~$は$~k=\fbox{ア}\fbox{イ}$であり、このとき$~b_k = \cfrac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}\fbox{オ}}$である。

解答形式

ア〜オには0から9までの数字のいずれかが入る。
数字列「アイウエオ」をすべて半角で入力し解答せよ。
ただし、分数は既約分数の形にすること。

[D] Along the Edges

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問題文

$$
\newcommand{\nc}{\newcommand}
\nc{\wake}[1]{\begin{cases} #1 \end{cases}}
\nc{\f}[2]{\dfrac{#1}{#2}}
\nc{\s}[1]{\{#1\}}
\nc{\pmat}[1]{\begin{pmatrix} #1 \end{pmatrix}}
\nc{\lr}[1]{\left( #1 \right)}
\nc{\com}[2]{{}_{#1}{\rm C}_{#2} \right)}
\nc{\bar}[1]{{\overline{#1}}}
\nc{\bb}[1]{{\mathbb {#1}}}
\nc{\rmn}[1]{{\rm #1}}
\nc{\q}{\quad}
\nc{\x}{\times}
\nc{\a}{\alpha}
\nc{\b}{\beta}
\nc{\th}{\theta}
\nc{\Q}[1]{\fbox{#1}}
$$

下のように $\rm AB=1\ ,\ BC=2$ の長方形 $\rm ABCD$ がある。点 $\rm P$ は $t=0$ で点 $\rm A$ におり、 $1$ 秒間に $1$ の速度で辺の上を進む。点 $\rm P$ が 点 $\rm A,B,C,D$ のいずれかにいるとき確率 $p$ で辺 $\rm AB$ に平行な向きに、 $1-p$ の確率で辺 $\rm AD$ に平行な向きに向きを変え、それ以外の場所で向きを変えることはないものとする。

$p=\dfrac56$ とするとき点 $\rm P$ が $2n$ 秒後 $(n=0,1,2,\cdots)$ に点 $\rm A$ にいる確率を求めたい。

点 $\rm P$ が $2n$ 秒後に点 $\rm A,D$ にある確率を $A_n,D_n$ とおく。このとき $X_n=A_n+D_n$ とおくと漸化式
$$
X_{n+1}=\f{\Q{ア}}{\Q{イ}}X_n +\f{\Q{ウ}}{\Q{エ}}
$$
が成り立つ。また $Y_n=A_n-D_n$ とおくと漸化式
$$
Y_{n+2}-\f{\Q{オ}}{\Q{カ}}Y_{n+1}+\f{\Q{キ}}{\Q{ク}}Y_n=0
$$
が成り立つ。これらを初期条件 $X_0=\Q ケ\ ,Y_0=\Q{コ}\ ,Y_1=\f{\Q{サ}}{\Q{シ}}$ のもとで解くことで
$$
A_n=\f{\Q ス}{\Q セ}+\f{\Q ソ}{\Q タ}\lr{\f{\Q チ}{\Q ツ}}^n-\lr{\f{\Q テ}{\Q ト}}^n+\f{\Q ナ}{\Q ニ}\lr{\f{\Q ヌ}{\Q ネ}}^n
$$
を得る。なお ${\f{\Q チ}{\Q ツ}}<{\f{\Q ヌ}{\Q ネ}}$ である。

解答形式

上の空欄を埋めよ。解答は半角数字・改行区切りで入力すること。ただし $\Q ア$ から $\Q ネ$ にはそれぞれ 1 から 999 までの整数が入り、分数は既約分数の形で表してある。


問題文

$a$ を実数の定数とする。正の実数値をとる関数 $y(x)$ は何回でも微分可能で、

$$
\begin{cases}
2yy''''+(y'')^2=2y'y'''+a & (x \in {\mathbb R})\\
y'(0)=y''(0)=0 \\
y'''(0)=y''''(0)=1
\end{cases}
$$

を満たすとする。$\displaystyle a=\frac{50}{17}$ のとき、($x$ が実数全体を動くときの)$y(x)$ の最小値は $\displaystyle \frac{\fbox{アイ}}{\fbox{ウエオ}}$ である。

解答形式

ア〜オには、0から9までの数字が入る。
文字列「アイウエオ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
ただし、それ以上約分できない形で答えよ。

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問題文

$n$ を自然数とする。置換 $\sigma\in \mathfrak{S}_n$ に対して,$\sigma$ の近道度 $m(\sigma)$ を次のように定義する。

  • $\sigma$ を 互いに素な(共通元をもたない) 巡回置換の積に表したとき,各巡回置換の長さの積の逆数を $m(\sigma)$ とする。(太字部分は19:42追記)

例えば $\sigma=(1 4 2)(5 6 7)(3)\in \mathfrak{S}_7$ なら,$\sigma$ は長さ $3, 3, 1$ の巡回置換からなるから,$\sigma$ の近道度 $m(\sigma)$ は

$$
m(\sigma)=\frac{1}{3\cdot 3\cdot 1}=\frac{1}{9}
$$

である。自然数 $n$ に対して,${1,\cdots, n}$ の置換(これは $n!$ 通りある)の近道度の平均を

$$
f_n=\frac{1}{n!}\sum_{\sigma\in \mathfrak{S}_n} m(\sigma)
$$

とおく。

$$
f_1=1, \; f_2=\frac{\fbox{ア}}{\fbox{イ}}, \; f_4=\frac{\fbox{ウエオ}}{\fbox{カキク}}
$$

であり,

$$
\sum_{n=0}^{\infty} f_n=\fbox{X}
$$

である(級数が収束することは証明なしに認めてよい)。ただし $f_0=1$ と約束する。

※ $\mathfrak{S}_n$ は $n$ 次対称群を表す(19:03追記)。

解答形式

$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{ク}$ には 0 - 9 の数字が当てはまります。$\fbox{ X }$にはある実数が当てはまります。空欄のある分数はすべて既約です。

  • 1行目 には $\fbox{ア}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 2行目 には $\fbox{イ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 3行目 には $\fbox{ウエオ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 4行目 には $\fbox{カキク}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 5行目 には $\fbox{ X }$ に当てはまる数を入力します。答えを $10$ 進小数で表し,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めてください。例えば,$9.876\cdots $ が答えになる場合は 9.9 と解答してください。

ヒント

  • $f_0,\cdots, f_{n-1}$ を使って $f_n$ を表すことができます。
  • $f_n$ の母関数を $f(t)=\displaystyle{\sum_{n=0}^{\infty}} f_nt^n$ とおくと,$f(t)$ はとある微分方程式を満たします。
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問題文

$f(x)=-16x^3+24x^2-9x+1$ とおく。以下の問いに答えよ。

⑴ 以下の式が $\theta$ の恒等式になるように空欄を埋めよ。なお、同じ文字の空欄には同じ数が入る。

$$
f\left( \frac{\fbox{ア}+\sin\theta}{\fbox{イ}}\right)=\frac{\fbox{ア}+\sin(\fbox{ウ}\theta)}{\fbox{イ}}
$$

⑵ 次の定積分を求めよ。
$$
\int_ {0.5} ^{0.75} f(f(f(x))) dx = \frac{\fbox{エオカ}}{\fbox{キクケコ}}
$$

解答形式

ア〜コには、0から9までの数字が入る。
⑴の答えとして、文字列「アイウ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
⑵の答えとして、文字列「エオカキクケコ」をすべて半角で2行目に入力せよ。
ただし、分数はそれ以上約分できない形で答えよ。

求面積問題10

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問題文

図中の赤い線分の長さが10のとき、青で示した四角形の面積を求めてください。

解答形式

半角数字で解答してください。

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問題文

$k>0$ を整数の定数とする。以下の条件

$$
{\rm AB}=8, {\rm AC}=k, \angle {\rm ABC}=60^{\circ}
$$

を満たす三角形 ${\rm ABC}$ が存在するような整数 $k$ の最小値は $\fbox{\text{ア}}$ である。

また,条件を満たす三角形 ${\rm ABC}$ が一意的に存在するような整数 $k$ の最小値は $\fbox{イ}$ である。

ただし,互いに合同であるような $2$ つの三角形は区別しない。

解答形式

空欄 $\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{イ}$ には,半角数字 0 - 9 のいずれかが当てはまります。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{イ}$ に当てはまるものを改行区切りで入力してください。

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問題文

$xy$ 平面上に原点を中心とする単位円 $C$ が存在する。$C$ 上の点 ${\rm A,B}$ は第一象限に存在し,それぞれ $x$ 座標が $\cfrac{1}{4}, \cfrac{3}{4}$ である。また、楕円$D$が存在し、その式は
$$
\frac{x^2}{p}+\frac{y^2}{q} = 1~~~~(p>q>0)
$$
と表される。

ある直線が円 $C$ 上の弧 ${\rm AB}$ のうち短い方(両端を含む)と接していて,なおかつ楕円 $D$ とも接している。この2つの接点の距離が $1$ であるとき、$p$ の最大値を求めよ。
(追記:2020年6月29日1:25 問題の不備を修正いたしました。解答は変わりません。)

解答形式

解答は,自然数 $a,b$ を用いて
$$
a+\sqrt{b}
$$という形で表される(平方根は最も簡単な形にしてある)。解答欄には,一行目に $a$、2行目に $b$ の値を半角数字で入力せよ。

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問題文

$k$を$0$以上の実数, $e$を自然対数の底とする。数列$a_n$を
$$a_n=\frac{n!e^n}{n^{n+k}}$$
と定める。任意の自然数$n$に対して, $a_{n+1} < a_n$が成り立つような最小の$k$を求めよ。

解答形式

整数または既約分数で答えてください。

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13

問題文

$n=0, 1,\cdots$ に対して

\begin{equation}
I_n=\int_0^1 \frac{x^n}{\sqrt{1-x^4}}dx
\end{equation}

と定める。この広義積分は収束することが知られている。

任意の $n=0,1,\cdots$ に対して
\begin{equation}
I_{n+\fbox{ア}}=\frac{n+\fbox{イ}}{n+\fbox{ウ}}I_n
\end{equation}が成り立つ(ただし $\fbox{ア}$ は $0$ でない)。これを利用すると

\begin{equation}
\prod_{n=1}^{\infty} \left[1-\frac{4}{(4n-1)^2}\right]=\frac{\fbox{エ}\;\pi^{\fbox{オ}}}{\alpha^{\fbox{カ}}}
\end{equation}が導かれる。ここで $\alpha$ は

\begin{equation}
\alpha=\int_0^{\infty} t^{-3/4}e^{-t}dt=\Gamma\left(\frac{1}{4}\right)
\end{equation}で定義される定数である(この広義積分は収束することが知られている)。

注意事項

以下の事実は証明なしに用いてよい。

  • 実数 $x>0$ に対して,広義積分
    \begin{equation}
    \Gamma(x) := \int_0^{\infty} t^{x-1}e^{-t}\;dt
    \end{equation}は収束する。
  • 実数 $x>0$ に対して
    \begin{equation}
    \Gamma(x+1)=x\Gamma(x)
    \end{equation}が成り立つ。
  • 実数 $x, y>0$ に対して
    \begin{equation}
    \frac{\Gamma(x)\Gamma(y)}{\Gamma(x+y)}=\int_0^1 t^{x-1}(1-t)^{y-1}\;dt
    \end{equation}が成り立つ。ただし,右辺の広義積分は収束することが知られている。
  • 実数 $0<x<1$ に対して
    \begin{equation}
    \Gamma(x)\Gamma(1-x)=\frac{\pi}{\sin\pi x}
    \end{equation}が成り立つ(相反公式)。

解答形式

$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{カ}$ には,半角数字 0 - 9 のいずれかが当てはまります。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{カ}$ に当てはまるものを,改行区切りで入力してください。

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問題文

$P$ を $n\times n$ 行列とする。$P$ の第 $(i, j)$ 成分と第 $(n-i+1, n-j+1)$ 成分がつねに一致するとき,$P$ を点対称行列と呼ぶことにする。例えば $n=4$ なら,$P$ は一般に

$$
P=\begin{pmatrix} a & b & h & g \\ c & d & f & e \\ e & f & d & c \\ g& h & b & a \end{pmatrix}
$$

という形をしている。$E'$ を $4\times 4$ の単位行列とし,$4\times 4$ 行列 $J'$ を

$$
J'=\begin{pmatrix} 0 & 0 & 0 & 1 \\ 0 & 0 & 1 & 0 \\ 0 & 1 & 0 & 0 \\ 1 & 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}
$$

で定義する。

(1) 一般の $4\times 4$ 行列 $X$ に対して,$XJ'$ の $(\fbox{ア},\fbox{イ})$ 成分と $X$ の $(1,2)$ 成分は一致する。また,$J'X$ の $(\fbox{ウ},\fbox{エ})$ 成分と $X$ の $(1,2)$ 成分は一致する。よって, $4\times 4$ 行列 $P$ が点対称行列であることは,$J'PJ'=P$ が成り立つことと同値である。

(2) $E$ を $2\times 2$ の単位行列とし,$2\times 2$ 行列 $J$ を

$$
J=\begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}
$$

で定義する。$4\times 4$ 点対称行列 $P$ が,ある $2\times 2$ 行列 $A,B,C,D$ を用いて

$$
P=\begin{pmatrix} A & B \\ C & D \end{pmatrix}
$$

と表せたとする。(1) と同様の考察より,$D=JAJ, B=JCJ$ である。$4\times 4$ 行列 $Q$ を

$$
Q=\frac{1}{\sqrt{2}}\begin{pmatrix} E & -J \\ J & E \end{pmatrix}
$$

で定めると,$Q^{\rm T}Q=\fbox{オ}$ であり

$$
Q^{\rm T}PQ=\begin{pmatrix} \fbox{カ}+\fbox{キク} & \fbox{ケ} \\ \fbox{コ} & \fbox{サシス}-\fbox{セソ} \end{pmatrix}
$$

が成り立つ。

(3) $p$ を実定数とする。(2) の結果を利用して,行列

$$
P=\begin{pmatrix} 0 & p & 0 & 1-p \\ 0 & p^2 & 1-p & p(1-p) \\ p(1-p) & 1-p & p^2 & 0 \\ 1-p & 0 & p & 0 \end{pmatrix}
$$

の固有値を求めよう。$p=\cfrac{13}{15}$ のとき,$P$ の固有値は大きい順に

$$
\fbox{タ}, \frac{\fbox{チ}}{\fbox{ツ}}, \frac{\fbox{テ}}{\fbox{トナ}}, \frac{\fbox{ニ}}{\fbox{ヌネノ}}
$$

である。

解答形式

空欄 $\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{ノ}$ には,半角数字 0 - 9 ,記号 - ,4×4行列 E', J' ,2×2行列 E, J, A, C, O のいずれかが当てはまります(B, Dを使って解答することはできません。O は零行列を表します)。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{ノ}$ に当てはまるものを改行区切りで入力してください。分数はこれ以上約分できない形で解答してください。