[F] 歪んだバランス

masorata 自動ジャッジ 難易度: 数学 > 高校数学
2020年10月17日10:00 正解数: 4 / 解答数: 11 (正答率: 36.4%) ギブアップ不可
まそらた杯
この問題はコンテスト「第1回まそらた杯」の問題です。

解答

与えられた条件式を辺々 $abc>0$ で割り、実数 $k\neq0$ を

$$
\frac{a(1-a)}{b}=\frac{b(1-b)}{c}=\frac{c(1-c)}{a}=\frac{1}{k}
$$

によって定める。この $k$ を用いて $f(x)=kx(1-x)$ とおけば、$a,b,c$ に関する制約条件は $f(a)=b,f(b)=c,f(c)=a$ と同値である。ここで $f(x)\neq x$ を満たす実数について

$$
\displaystyle g(x)=\frac{f(f(f(x)))-x}{f(x)-x}
$$

とおくと、$a,b,c$ は $g(x)=0$ の解になっている。逆に、実数 $x$ が $f(x)\neq x$ かつ $g(x)=0$ を満たすならば、$g(f(x))=g(f(f(x)))=0$ が成り立ち、これらの $x,f(x),f(f(x))$ は相異なる正の実数の組となる。まず以下の補題を示す。

補題1. $k>0$である。また、 $g(x)=0$ の実数解は区間 $(0,1)$ に含まれる。

[証明] $a,b,c$ は相異なるので、$a<b,a<c$ と仮定して一般性を失わない。
$k<0$ と仮定すると、$a,b,c>0$ と $k$ の定義より $a,b,c>1$ となる。
$k<0$ より $f(x)=kx(1-x)$ は $x>1$ において狭義単調増加だから、$a<b$ より $b=f(a)< f(b)=c$ が成り立つ。これよりさらに $c=f(b)< f(c)=a$ となるが、これは $a<c$ に矛盾する。したがって $k>0$ であり、このとき $a,b,c<1$ であるから主張が成り立つ。$\square$

さて、条件式より $(1-a)(1-b)(1-c)=1/k^3$ が成り立つので、$g(x)=0$ が実数解を持つような $k$ の最小値について考える。少し計算すると

$$
\begin{eqnarray}
g(x)&=&\frac{f(f(kx(1-x))-x}{x(-kx+k-1)}\\
&=&\frac{f(k^2x(1-x)(kx^2-kx+1))-x}{x(-kx+k-1)}\\
&=&\frac{k^3x(1-x)(kx^2-kx+1)(k^3-2k^3x^3+k^2(k+1)x^2-k^2x+1)-x}{x(-kx+k-1)}\\
&=&\frac{-k^7x^8+4k^7x^7-2k^6(3k+1)x^6+2k^6(2k+3)x^5-k^4(k^3+6k^2+k+1)x^4+2k^4(k^2+k+1)x^3-k^3(k^2+k+1)x^2+(k^3-1)x}{x(-kx+k-1)}\\
&=&k^6x^6-k^5(3k+1)x^5+k^4(3k^2+4k+1)x^4-k^3(k^3+5k^2+3k+1)x^3+k^2(2k^3+3k^2+3k+1)x^2-k(k^3+2k^2+2k+1)x+k^2+k+1\\
&=&\frac{1}{256}\left( (16k^3x^3-8k^2(3k+1)x^2+2k(3k^2+10k+3)x+k^3-7k^2-5k-5)^2 - (k^2-2k-7)(-4k^2(3k^2-6k-5)x^2+4k(3k^3-5k^2-7k-7)x+k^4-12k^3+22k^2+20k+33)\right)
\end{eqnarray}
$$

が成り立つことがわかる。したがって

$$
\begin{eqnarray}
P(x)&=&16k^3x^3-8k^2(3k+1)x^2+2k(3k^2+10k+3)x+k^3-7k^2-5k-5 \\
Q(x)&=&(k^2-2k-7)(-4k^2(3k^2-6k-5)x^2+4k(3k^3-5k^2-7k-7)x+k^4-12k^3+22k^2+20k+33)
\end{eqnarray}
$$

とおくと、$g(x)=0$ は $(P(x))^2=Q(x)$ と同値である。

$k=1+2\sqrt2$ のとき $k^2-2k-7=0$ であることに注意する。以下、$\displaystyle 0<k<1+2\sqrt2$ ならば $g(x)=0 \Leftrightarrow (P(x))^2=Q(x)$を満たす実数が存在しないことを示す。

補題2: $\displaystyle 0<k<\frac{3+2\sqrt6}{3}$ ならば、$0<x<1$ において $Q(x)<0$ である。

[証明] $\displaystyle 0<k<\frac{3+2\sqrt6}{3}$ とする。このとき $-4k^2(3k^2-6k-5)>0$ かつ $k^2-2k-7<0$ であり、$y=Q(x)$ のグラフは上に凸な放物線である。

この放物線の軸は $\displaystyle x=1-\frac{(1-k^2)(3k-7)}{2k(3k^2-6k-5)}$ であり、これが区間$(0,1)$に含まれることは $1<k<7/3$ と同値である。そこで以下のように場合分けして示す。

・$1<k<7/3$ のとき
このとき、$Q(x)$ の判別式が負であることを示す。$Q(x)$ の判別式(の定数倍)を計算すると、

$$
D((k-1)^2)=3(k-1)^6-16(k-1)^4+48(k-1)^2-64
$$

と表すことができるので、$t=(k-1)^2$ とおいて、$0<t<16/9$ における関数 $D(t)$ の符号を調べる。$\displaystyle D'(t)=9t^2-32t+48=9\left(t-\frac{16}{9}\right)^2+\frac{176}{9}>0$ なので $D(t)$ は狭義単調増加である。$D(2)=-8<0$ であるから、$0<t<16/9<2$ において $D(t)<0$ である。したがって判別式が負なので、特に $0<x<1$ において $Q(x)<0$ である。

・$0<k\leq1$ または $\displaystyle 7/3 \leq k<\frac{3+2\sqrt6}{3}$のとき
このとき、軸の位置は $x>1$ を満たすので、$0<x<1$ において $Q(x)$ は狭義単調増加である。ここで

$$
\begin{eqnarray}
Q(1) &=& (k^2-2k-7)(-4k^2(3k^2-6k-5)+4k(3k^3-5k^2-7k-7)+k^4-12k^3+22k^2+20k+33)\\
&=& (k^2-2k-7)(k^4-8k^3+14k^2-8k+33)\\
&=& (k^2-2k-7)(k-3)(k^3-5k^2-k-11)
\end{eqnarray}
$$

であり、$q(k)=k^3-5k^2-k-11$ とおくと $q'(x)=3k^2-10k-11$ であり、$\displaystyle \frac{5-2\sqrt7}{3}<0<k<3<\frac{5+2\sqrt7}{3}$ で $q(k)$ は狭義単調減少であることがわかる。そして $q(0)=-11<0$ なので、$\displaystyle 0<1<\frac{7}{3}<k<\frac{3+2\sqrt6}{3}<3$ において $q(k)<0$ であり、$Q(1)<0$ である。したがって $0<x<1$ において $Q(x)<0$ である。

したがって、いずれにしても $0<x<1$ において $Q(x)<0$ が成り立つ。$\square$

さて、補題1より $g(x)=0\Leftrightarrow 0\leq(P(x))^2=Q(x)$ の解は、存在するならば 区間 $(0,1)$ に含まれる。しかし補題2より $\displaystyle 0<k<\frac{3+2\sqrt6}{3}$ ならば、$0<x<1$ において $Q(x)<0$ であるから解は存在しない。

次に、$\displaystyle \frac{3+2\sqrt6}{3}\leq k<1+2\sqrt2$ のとき、以下の補題が成り立つ。

補題3: $\displaystyle \frac{3+2\sqrt6}{3}\leq k<1+2\sqrt2$ ならば、$\displaystyle \frac{1}{5}\leq x \leq \frac{4}{5}$ において $Q(x)<0$ である。

[証明] $\displaystyle \frac{3+2\sqrt6}{3}\leq k<1+2\sqrt2$ とする。このとき $-4k^2(3k^2-6k-5)\leq0$ かつ $k^2-2k-7<0$ であるから、$y=Q(x)$ のグラフは直線、あるいは下に凸な放物線である。したがって、$Q(1/5)<0$ かつ $Q(4/5)<0$ であることを示せば主張が従う。

実際、$k^2-2k-7<0$ および $k<1+2\sqrt2<4$ に注意すると、
$$
\begin{eqnarray}
Q\left(\frac{1}{5}\right)&=&(k^2-2k-7)\left(-\frac{4}{25}k^2(3k^2-6k-5)+\frac{4}{5}k(3k^3-5k^2-7k-7)+k^4-12k^3+22k^2+20k+33\right)\\
&=&\frac{k^2-2k-7}{25}(-4k^2(3k^2-6k-5)+20k(3k^3-5k^2-7k-7)+25(k^4-12k^3+22k^2+20k+33))\\
&=&\frac{k^2-2k-7}{25}(73k^4-376k^3+430k^2+360k+825)\\
&<&\frac{k^2-2k-7}{25}(64k^4-384k^3+416k^2+360k+580)\\
&=&\frac{k^2-2k-7}{25}\left(4(4k^2-12k-5)^2+120(4-k)\right)<0
\end{eqnarray}
$$

$$
\begin{eqnarray}
Q\left(\frac{4}{5}\right)&=&(k^2-2k-7)\left(-\frac{64}{25}k^2(3k^2-6k-5)+\frac{16}{5}k(3k^3-5k^2-7k-7)+k^4-12k^3+22k^2+20k+33\right)\\
&=&\frac{k^2-2k-7}{25}(-64k^2(3k^2-6k-5)+80k(3k^3-5k^2-7k-7)+25(k^4-12k^3+22k^2+20k+33))\\
&=&\frac{k^2-2k-7}{25}(73k^4-316k^3+310k^2-60k+825)\\
&<&\frac{k^2-2k-7}{25}(72k^4-316k^3+310k^2-60k+824)\\
&=&\frac{2(k^2-2k-7)}{25}(36k^4-158k^3+155k^2-30k+412)\\
&<&\frac{2(k^2-2k-7)}{25}\left(36k^4-160k^3+\left(153+\frac{7}{9}\right)k^2-\left(30+\frac{2}{3}\right)k+340\right)\\
&=&\frac{2(k^2-2k-7)}{25}\left(4\left(3k^2-\frac{20}{3}k-1\right)^2+84(4-k)\right)<0\\
\end{eqnarray}
$$

であるから、主張が成り立つ。$\square$

したがって、$\displaystyle \frac{3+2\sqrt6}{3}\leq k<1+2\sqrt2$ のとき、補題1と補題3より、$g(x)=0\Leftrightarrow 0\leq(P(x))^2=Q(x)$ の解は、存在するならば 区間 $(0,1/5)\cup(4/5,1)$ に含まれる。もしすべての解が $(0,1/5)$ に含まれるとすると、この区間における $f$ の単調性から補題1の証明時と同様の矛盾が導かれるので、少なくとも一つの解は $(4/5,1)$ 内に存在し、そのうちの一つを $a$ として一般性を失わない。このとき、$a=f(c)\in (4/5,1)$ であるが、 $f(1/5)=f(4/5)=4k/25<4/5$ であるから、$a\in (1/5,4/5)$ となって、全ての解が区間 $(0,1/5)\cup(4/5,1)$ に含まれることに矛盾する。したがって $\displaystyle \frac{3+2\sqrt6}{3}\leq k<1+2\sqrt2$ においても $(P(x))^2=Q(x)$ の解は存在しない。

以上の考察により、$\displaystyle 0<k<1+2\sqrt2$ では $g(x)=0 \Leftrightarrow (P(x))^2=Q(x)$ を満たす実数が存在しないことが示された。

一方、$k=1+2\sqrt2$ のとき、

$$
\begin{eqnarray}
P(x) &=& 16((25+22\sqrt2)x^3-7(6+5\sqrt2)x^2+7(3+2\sqrt2)x-(3+\sqrt2))\\
Q(x) &\equiv& 0
\end{eqnarray}
$$

であるが、

$$
\begin{eqnarray}
&P(0) &=& -16(3+\sqrt2)<0\\
&P(1/2) &=&2>0\\
&P(3/4) &=& -\frac{21+58\sqrt2}{4}<0\\
&P(1) &=& 16>0
\end{eqnarray}
$$

であるから、$g(x)=0 \Leftrightarrow (P(x))^2=Q(x)$ は区間 $(0,1/2),(1/2,3/4),(3/4,1)$ 内にそれぞれちょうど一つずつ解を持つ。

以上より、条件を満たす $a,b,c$ の組が存在するような $k$ の最小値は $k=1+2\sqrt2$ であり、このとき $(1-a)(1-b)(1-c)=1/k^3$ は最大値

$$
\frac{1}{(1+2\sqrt2)^3}=\frac{-25+22\sqrt2}{343}
$$

をとる。したがって $\fbox{アイウ}=-25,\fbox{エオ}=22,\fbox{カ}=2,\fbox{キクケ}=343$ である。

コメント

ラグランジュの未定乗数法でも答えが出せるのかは試していないので分かりません。(他の方法でも良いので)もしもう少し簡単に解けたという場合は教えてください。


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解答形式

ア〜オには、0から9までの数字または「-」(マイナス)が入る。
(1)の答えとして「ア」にあてはまる数を半角で1行目に入力せよ。
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問題文

行列$A$を次で定義する。
$$
A=
\begin{pmatrix}
6& -3 & -7 & 0 & 0 & 0\\
-1 & 2 & 1 & 0 & 0 & 0\\
5& -3 & -6 & 0 & 0 & 0\\
0& 0 & 0 & 1 & 2 & 1\\
0& 0 & 0 & -1 & 4 & 1\\
0& 0 & 0 & 2 & -4 & 0\\
\end{pmatrix}
$$
このとき次の実線形空間の次元を求めよ。
$$
V=\{X\in M_{6}(\mathbb{R})\mid AX=XA\}
$$
ただし、$M_{6}(\mathbb{R})$とは6行6列の実正方行列全体の集合である。

解答形式

半角数字で答えよ。


問題文

$a$ を実数の定数とする。正の実数値をとる関数 $y(x)$ は何回でも微分可能で、

$$
\begin{cases}
2yy''''+(y'')^2=2y'y'''+a & (x \in {\mathbb R})\\
y'(0)=y''(0)=0 \\
y'''(0)=y''''(0)=1
\end{cases}
$$

を満たすとする。$\displaystyle a=\frac{50}{17}$ のとき、($x$ が実数全体を動くときの)$y(x)$ の最小値は $\displaystyle \frac{\fbox{アイ}}{\fbox{ウエオ}}$ である。

解答形式

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半角で入力してください。

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$$
f\left( \frac{\fbox{ア}+\sin\theta}{\fbox{イ}}\right)=\frac{\fbox{ア}+\sin(\fbox{ウ}\theta)}{\fbox{イ}}
$$

⑵ 次の定積分を求めよ。
$$
\int_ {0.5} ^{0.75} f(f(f(x))) dx = \frac{\fbox{エオカ}}{\fbox{キクケコ}}
$$

解答形式

ア〜コには、0から9までの数字が入る。
⑴の答えとして、文字列「アイウ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
⑵の答えとして、文字列「エオカキクケコ」をすべて半角で2行目に入力せよ。
ただし、分数はそれ以上約分できない形で答えよ。

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$$
f\left(\frac{x+y+1}{xy}\right)=\frac{f(x)f(y)}{x+y+1}
$$

を満たすとき

$$
f\left(\frac{11}{21}\right) = \frac{\fbox{アイウエ}}{\fbox{オカキ}}
$$

である。

解答形式

ア〜キには、0から9までの数字が入る。
文字列「アイウエオカキ」を半角で1行目に入力せよ。
ただし、それ以上約分できない形で答えよ。


問題文

$f:{\mathbb R} \rightarrow {\mathbb R}$ は微分可能で、任意の $x,y \in {\mathbb R}$ に対して

$$
f(x+y)+f(x)f(y)=f(xy+1)
$$

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$$
f'(x)=\lim_{h\to 0}\frac{f(x+h)-f(x)}{h}
$$

を考えるとロピタルの定理の仮定をすべて満たしていることがわかる。よって同定理を用いて $f$ が満たす微分方程式を導くことができる。

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解答形式

ア〜クには、0から9までの数字または「-」(マイナス)が入る。
⑴の答えとして、文字列「アイウエ」をすべて半角で1行目に入力せよ。
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例えば $\sigma=(1 4 2)(5 6 7)(3)\in \mathfrak{S}_7$ なら,$\sigma$ は長さ $3, 3, 1$ の巡回置換からなるから,$\sigma$ の近道度 $m(\sigma)$ は

$$
m(\sigma)=\frac{1}{3\cdot 3\cdot 1}=\frac{1}{9}
$$

である。自然数 $n$ に対して,${1,\cdots, n}$ の置換(これは $n!$ 通りある)の近道度の平均を

$$
f_n=\frac{1}{n!}\sum_{\sigma\in \mathfrak{S}_n} m(\sigma)
$$

とおく。

$$
f_1=1, \; f_2=\frac{\fbox{ア}}{\fbox{イ}}, \; f_4=\frac{\fbox{ウエオ}}{\fbox{カキク}}
$$

であり,

$$
\sum_{n=0}^{\infty} f_n=\fbox{X}
$$

である(級数が収束することは証明なしに認めてよい)。ただし $f_0=1$ と約束する。

※ $\mathfrak{S}_n$ は $n$ 次対称群を表す(19:03追記)。

解答形式

$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{ク}$ には 0 - 9 の数字が当てはまります。$\fbox{ X }$にはある実数が当てはまります。空欄のある分数はすべて既約です。

  • 1行目 には $\fbox{ア}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 2行目 には $\fbox{イ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 3行目 には $\fbox{ウエオ}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 4行目 には $\fbox{カキク}$ に当てはまる数を半角で入力してください。
  • 5行目 には $\fbox{ X }$ に当てはまる数を入力します。答えを $10$ 進小数で表し,小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めてください。例えば,$9.876\cdots $ が答えになる場合は 9.9 と解答してください。

ヒント

  • $f_0,\cdots, f_{n-1}$ を使って $f_n$ を表すことができます。
  • $f_n$ の母関数を $f(t)=\displaystyle{\sum_{n=0}^{\infty}} f_nt^n$ とおくと,$f(t)$ はとある微分方程式を満たします。

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$$a_n=\frac{n!e^n}{n^{n+k}}$$
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(2)$p$を奇素数とし、$\frac{1}{p}$を2進数で表示したときに最大で1が連続して並ぶ個数を$f(p)$とおく。例えば$\frac{1}{3}=0.01010…_{(2)}$より$f(3)=1$である。(1)を満たす$p$の中で$f(p)$が最大となるのは$p$がいくらのときか。Midyの定理を用いることによって求め、その値を答えよ。


(※)循環節とは、循環小数の繰り返される数字の列のうちその長さが最小でありかつその先頭が最も先に来るようなもののことである。例えば$\frac{1}{3}=0.01010…_{(2)}$となり、このときの循環節は$01$であり、$0101$や$10$は循環節とならない。


解答形式

(1)の全ての答えを小さい順に1~6行目に半角数字で入力してください。また、(2)の答えを7行目に半角数字で入力してください。

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\begin{equation}
I_n=\int_0^1 \frac{x^n}{\sqrt{1-x^4}}dx
\end{equation}

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\begin{equation}
I_{n+\fbox{ア}}=\frac{n+\fbox{イ}}{n+\fbox{ウ}}I_n
\end{equation}が成り立つ(ただし $\fbox{ア}$ は $0$ でない)。これを利用すると

\begin{equation}
\prod_{n=1}^{\infty} \left[1-\frac{4}{(4n-1)^2}\right]=\frac{\fbox{エ}\;\pi^{\fbox{オ}}}{\alpha^{\fbox{カ}}}
\end{equation}が導かれる。ここで $\alpha$ は

\begin{equation}
\alpha=\int_0^{\infty} t^{-3/4}e^{-t}dt=\Gamma\left(\frac{1}{4}\right)
\end{equation}で定義される定数である(この広義積分は収束することが知られている)。

注意事項

以下の事実は証明なしに用いてよい。

  • 実数 $x>0$ に対して,広義積分
    \begin{equation}
    \Gamma(x) := \int_0^{\infty} t^{x-1}e^{-t}\;dt
    \end{equation}は収束する。
  • 実数 $x>0$ に対して
    \begin{equation}
    \Gamma(x+1)=x\Gamma(x)
    \end{equation}が成り立つ。
  • 実数 $x, y>0$ に対して
    \begin{equation}
    \frac{\Gamma(x)\Gamma(y)}{\Gamma(x+y)}=\int_0^1 t^{x-1}(1-t)^{y-1}\;dt
    \end{equation}が成り立つ。ただし,右辺の広義積分は収束することが知られている。
  • 実数 $0<x<1$ に対して
    \begin{equation}
    \Gamma(x)\Gamma(1-x)=\frac{\pi}{\sin\pi x}
    \end{equation}が成り立つ(相反公式)。

解答形式

$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{カ}$ には,半角数字 0 - 9 のいずれかが当てはまります。$\fbox{ア}$ 〜 $\fbox{カ}$ に当てはまるものを,改行区切りで入力してください。