(かつて別のサイトに乗せたことがある問題です。)
$xy$平面で楕円について考察したい。以下の設問に答えよ。ただし、$a>c\geq0$とする。
①:長半径が$a$、焦点が$(0,0)$と$(-2c,0)$である楕円の方程式を定義から導け。(15点)
ここで、以下の様に$r,\theta$を導入する。
$$r=\sqrt{x^2+y^2},\ \cos\theta = \frac{x}{r},\ \sin\theta = \frac{y}{r}$$
また、$q$を以下の様に定義する。
$$q = \frac{c}{a}$$
このとき、①の楕円において次が成り立つ。
$$r=\frac{a(1-q^2)}{1+q \cos\theta} \tag{i}$$
②: $\ (\mathrm{i})\ $を示せ。(15点)
③: ①の楕円を原点周りに30°回転させた図形を$C$とする。また、$C$と$x$軸の交点をそれぞれ$A、B$とし、線分$AB$の長さを$L(q)$とする。$a$を定数として、$L(q)$の最大値及びそのときの$q$を求めよ。さらに、$L(q)$が最大になるとき、$C$はどのような図形か、その特徴を述べよ。(20点)
入試本番や模試のような形で、記述形式で解答してください。
少し遅くなってしまうかも知れませんが、採点もさせていただきます。
問題の感想を教えてくれると嬉しいです。特に、難易度感や、教育的意義についてコメントしてくれると助かります。
例えば、この設問が完答できる生徒のレベル感などを予想してもらえると助かります。
①(15点)
楕円の定義より、この曲線上の点を$\ (x,y)\ $とすると
$$ 2a = \sqrt{x^2 + y^2} + \sqrt{(x+2c)^2 + y^2}$$
が成り立つ。後はこれを同値変形すれば良い。
②(15点)
これも
$$ 2a = \sqrt{x^2 + y^2} + \sqrt{(x+2c)^2 + y^2}$$
から出発したほうが計算しやすい。これを$\ r,\theta\ $で書き直せば得られる。
②(15点)
これも
$$ 2a = \sqrt{x^2 + y^2} + \sqrt{(x+2c)^2 + y^2}$$
から出発したほうが計算しやすい。これを$\ r,\theta\ $で書き直せば得られる。
③(20点)
$$ \theta \rightarrow \theta - \frac{\pi}{6} $$
とすれば30°回転したことになる。
$$r(\theta)=\frac{a(1-q^2)}{1+q \cos(\theta-\frac{\pi}{6})} $$
これを$\ C\ $とおく。図形的な考察から、$L(q)\ $は
$$ L(q) = r(0) + r(\pi) $$
として書ける。あとは、$q\ $に対する$\ L(q)\ $の最大値問題となり、微分等で処理すれば良い。
結論として、$\ L(q)\ $は$\ q=0\ $で最大値$\ 2a\ $となり、このとき$\ C\ $は半径$\ a\ $の円であることが分かる。
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